く提案されているが、よく使われるものとして次のゴールドン・ランキンの公式がある。(第15図参照)
ただし、αは、オイラーの公式のαと同一の係数(両端の支え方によって決まる。)、αは材料の性質のみによって決まる係数、Smの値としては、圧延鋼材、鍛鋼のような延性材料では圧縮降伏点を採用し、鋳鉄のようなもろい材料では圧縮極限強さを採用する。これらの係数の値を第5表に示す。
第5表 ゴールドン・ランキンの公式の係数の表
3.6 構造部材計算方法の解説
1.はしがき
199総トン型貨物船に実例をとり、小型鋼船構造基準および鋼船構造規程などによって、各部構造部材寸法の計算方法を解説する。※計算には、P.27からP.60に示す計算書を使用すると便利である。この計算書は、左欄に番号を、中欄に基準に従って計算した結果を示し、右欄には、実船に採用した寸法(設計寸法)を示す。基準には、部材寸法は最小を、心距は最大寸法が示されているから(ただし、肋骨心距は標準寸法が示されている。)実船の設計寸法は、これに適合するものでなければならない。実船における寸法を定めるに当たっては、以下のことを考慮する。(※運輸省船舶局監修:小型鋼船構造基準集を参考とする)
(1)なるべく船殻の重量を軽くするため基準ギリギリの寸法をとる。
(2)鋼板、型鋼などのマーケットサイズを考えて、入手しやすいもの、在庫のあるものを選ぶ。
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